親知らずの抜歯
正常に生えていて噛み合わせに影響がない場合は抜歯の必要はありませんが、周囲の歯肉に炎症を起こしたり、手前の歯に悪影響を及ぼしたりする場合は抜歯を検討します。
当院では、事前の画像検査でお口全体の状況を把握し、治療内容やそれに伴うリスクを事前にご説明した上で処置を進めています。
診察の結果、以下のような状態が確認された場合は、抜歯をご提案することがあります。
斜めに生えて手前の歯を押すことでブラッシングがしにくくなり、手前の歯が虫歯や歯周病になるリスクが高まるためです。
一番奥にあるためブラッシングが難しく、虫歯が進行しやすい傾向があります。治療器具が届きにくい場合などは、抜歯を選択することがあります。
歯の一部だけが見えている状態は汚れが溜まりやすく、細菌が繁殖して歯肉の腫れや痛みを引き起こすことがあります。
顎の骨の中に埋まった親知らずの周囲に、液体の溜まった袋状の病変(嚢胞)ができ、周囲の骨を圧迫することがあります。
初回のご来院から抜糸までの一般的な手順は以下の通りです。
エックス線検査や歯科用CTを用いて、親知らずの生え方、根の形状、顎の骨の中を通る神経や血管との位置関係を確認します。
検査結果をもとに、抜歯の難易度や術後の腫れの見込みなどについてご説明いたします。ご不明点を確認し、同意をいただいた上で処置に移行します。
局所麻酔を施してから抜歯を行います。歯肉に深く埋まっている場合は、必要に応じて歯肉の切開や、周囲の骨の一部を削る処置を伴うことがあります。
抜歯後の傷口を縫合し、ガーゼを噛んでいただいて止血状況を確認します。
後日、傷口の確認と消毒を行います。縫合した場合は、通常1週間〜10日後を目安に抜糸を行います。
抜歯後、数日から1週間程度は頬の腫れや痛みを伴うことがあります(特に下の親知らずや、骨を削る処置を行った場合に腫れやすい傾向があります)。
術後数日は、唾液に少量の血が混じることがあります。
抜歯した穴に血の塊(血餅)がうまく形成されず、骨が露出して強い痛みが長引くことがあります。術後の強いうがいはお控えください。
下顎の親知らずの根の近くには下歯槽神経が通っているため、ごく稀に術後に唇や舌に痺れが残るリスクがあります。事前のCT検査で位置関係を確認し、リスクの把握に努めます。
親知らずの状態や抜歯の難易度、患者様の全身状態などによっては、大学病院などの口腔外科専門機関へご紹介する場合があります。